ハチに刺されたら?
症状と対処法
ハチは基本的には巣に近づいたり、刺激を与えない限り攻撃してくることのない種が大半です。
しかし、洗濯物や玄関の靴に紛れ込んでいることに気が付かず触ってしまったり、あるいは子供やペット(犬や猫などの動物)が誤って刺激してしまい刺されてしまうことも多く大変危険です。
万が一刺されてしまったらどうなるのか、どう対処したらいいのか、などの知識を身につけておくことで安全な対処が可能になります。
ハチ刺されの症状
■局所症状
刺された部位にのみ「赤み、腫れ、痛み」などの症状が起こり、数日で治まります。
かゆみが収まらない場合は、抗ヒスタミン軟膏を塗ると良いです。抗ヒスタ ミンは、アトピーやじん麻疹の症状緩和などかゆみを緩和する作用があるため、腫れて痒みが出た段階で塗ると効果的です。
■全身症状
ハチの毒に対するアレルギー反応によって、全身のじんましん、顔面の腫れ、吐き気、動悸などさまざまな症状を引き起こします。
このように、刺された箇所以外に症状が現れた場合には、すぐに病院を受診してください。症状が重いようであれば、場合によっては死に至る危険があります。救急車を呼び、すみやかに医療機関を受診しましょう。
適切な対処法と応急処置
1.すぐにその場を離れる
ハチは刺激を受けると警報フェロモンを出して自分の仲間を呼び寄せることができるため、 その場に留まっていると大量のハチに刺され続けることにもなりかねません。現場から数 十キロの距離に移動ができたら、以下の応急処置を行います。
2.毒針を抜く
ミツバチに刺された場合、毒針にかえしが付いているため傷口に毒針が刺さったまま残ります。無理に抜こうとすると針についている毒袋から、さらに毒を注入してしまいますのでピンセットで抜くか、無ければクレジットカードなどで払い落とすようにして抜きましょう。蜂に刺された跡は放置しないようにしましょう。
3.毒液を絞り出す
体内に入ってしまった毒は、指で摘んで絞り出してください。その後、流水で洗い流すの も効果的です。昔からいわれているアンモニアには効果がないため、尿やアンモニア水な どをかけることは傷を悪化させてしまい、逆効果になってしまいます。また、毒液は口に 入ると歯茎や傷口から吸収されてしまうため、口で吸い出す行為はしないようにしましょ う。
4.冷やす
患部を冷やし、しばらくは安静にして様子を見ます。市販の虫刺されの薬で、抗ヒスタミン剤を含むステロイド系軟膏などがあれば塗布しておくとなお安心です。ちなみに軟膏として有名な「オロナイン」にはステロイドは含まれおらず、また、虫さされへの使用はしないように大塚製薬のホームページにてアナウンスされています。
■医療機関を受診してください
ハチに限らず過去にアナフィラキシーを起こしたことがある場合、または、蜂に刺されるのが2回目以上の方は、できるだけ早く治療を受ける必要があります。特に、刺されて15 分~30 分以内に全身症状が起こったら、救急車を呼ぶなどして早急に病院へ行きましょう。
途中で意識を失って事故を起こす危険があるので、ご自身で車を運転するのは控えてください。もし、蜂に刺されたら、後遺症が残ったり、あるいは最悪命に係わる事もあるので、必ず病院に行くことをおすすめ致します。